【ドクタースコッツ監修】病院での治療が必要な膀胱炎もありますが、多くは自宅でも治療可能な急性(単純性)膀胱炎です。まずはあなた自身の症状を確認し、原因を特定しましょう。
この記事の監修ドクター
自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生
ブラジルのリオグランデドスル・カトリック大学認定の自然療法専門医。アメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国で認定された国際免許を取得しており、専門医として自然由来のサプリメントに関する知識と精密な現代科学のデータを組み合わせて診断や治療を行っています。自身のフィットネスインストラクターとしての16年間の経験を活かし、多くの患者が抱える肉体的な問題だけでなく、精神的な問題も含めて、自然由来のサプリメントを用いた新しい“先見的な予防医学”にも注力しています。
膀胱炎とは?
膀胱炎とは、何らかの原因で膀胱の粘膜に炎症が起きる病気です。一般には頻尿、排尿時の痛み、残尿感などの症状がよく知られていますが、これらは急性(単純性)膀胱炎の症状で尿道から侵入した細菌が膀胱で繁殖することで起こります。
膀胱炎の種類
① 急性(単純性)膀胱炎
尿路自体には異常のない人が排尿を我慢したり、免疫力が落ちていたり、細菌が繁殖しやすい状態になったりしたときに発症する膀胱炎です。頻尿や排尿痛、残尿感が主な症状となりますが、炎症を放置してしまうと血尿が出ることもあります。比較的予防や治療が簡単に行える膀胱炎となります。
② 複雑性膀胱炎
複雑性膀胱炎は、尿路に何らかの異物や疾患を有する場合に発症する膀胱炎です。例としては尿管結石、前立腺肥大症、糖尿病、膀胱がん、膠原病などがあげられます。複雑性膀胱炎では根本にある病気を治療して全身の状態を改善させることが重要となり、泌尿器科での治療が必須となります。
③ 出血性膀胱炎
血尿があるにも関わらず尿に細菌が見つからず、代わりにウイルス感染やアレルギー、がん、薬の副作用などの理由により膀胱に炎症を起こしている場合は出血性膀胱炎の診断がつきます。血液の塊が尿道をふさぐ可能性があるために泌尿器科で膀胱を洗浄したり、止血する処置が必要となります。
④ 間質性膀胱炎
膀胱粘膜の内側の組織に炎症が起き、膀胱の筋肉が萎縮してしまう病気です。通常では膀胱に200~400mlの尿が溜まると尿意を覚えるものですが、間質性膀胱炎になると筋肉の萎縮から膀胱が膨らまなくなるため100ml以下でもトイレに行く必要があります。電気メスやレーザー治療、薬物治療など治療が複雑となります。
これらを総称して膀胱炎とする記事もありますが、上記の通り原因や治療法が異なるために別の病気として扱う必要があります。この記事では、急性(単純性)膀胱炎に焦点を当てて原因や治療法、予防法などを紹介していきます。
膀胱炎の原因
膀胱炎の原因は
① 膀胱内にもともと存在する細菌の異常繁殖
② 尿道を通して外部から膀胱に侵入してくる細菌の繁殖
この2種類に分けられます。
膀胱内にもともと存在する細菌が異常繁殖してしまう理由に排尿の我慢があげられます。一度や二度であれば排尿を繰り返すうちに細菌が外に流されていき膀胱炎には至りませんが、接客業など職場の環境により排尿の我慢を頻繁に強いられていたり、免疫力が落ちていたりするとリスクが高まります。
女性では尿道を通して外部から膀胱に侵入してくる細菌が膀胱炎の原因である場合が多いです。理由としては、女性の尿道口は膣と肛門の近くにあるため尿道口から細菌が侵入しやすい状態になっていることがあげられます。さらに女性の尿道は3~4cmと短く、男性の尿道と比べて約5分の1の長さとなるため、尿道の入口に付着した細菌が簡単に膀胱に達してしまいます。
尿道から細菌が侵入してしまうきっかけとしては排便や性交渉が主なものとなりますが、カンジタなどの膣の病気があったり、生理の際に生理用品の交換頻度が不十分であったりしても感染のリスクが上がります。また、清潔にしようと温水洗浄便座などを使うと細菌が尿道に押し込まれることになり逆効果となるため、排便後は前から後ろに拭くなど基本的なことを徹底して感染を防ぎましょう。
繰り返してしまう膀胱炎
個人によっては膀胱炎を繰り返し発症してしまうことがあります。特に女性では40~50%は一生に一度は膀胱炎を経験し、そのうち20~30%は再発してしまうというデータもあるほどです。膀胱炎を繰り返してしまう理由には下記があげられます。
① 排尿の我慢
接客業などで必要な時にトイレに駆け込めない状態が日常的に続いてしまうと膀胱炎を繰り返してしまいます。最低限、休憩時間など機会があるたびに必ずトイレを済ませるなどの対策を取りましょう。また、すでに膀胱炎になっている状態で排尿を我慢し続けると血尿が出たり、腎盂腎炎(じんうじんえん)など重度の病気に発展して入院が必要となることもあるため、上司に相談するなどして健康を第一に働ける環境を整えることも重要です。
② 免疫力の低下
栄養失調、疲労、ストレス、寝不足などで免疫力が下がってしまうことはよく知られていますが、膀胱炎の場合は腰まわりの冷えから血流が滞り、細菌に対する免疫力が下がってしまうこともあります。なるべく暖かくすることが大切になりますが、学校や職場の制服でスカートを履かなければならない場合は厚目の肌着を身に着けるなど工夫しましょう。
③ ホルモンバランスの変化
女性が膀胱炎を繰り返してしまう理由に、ホルモンバランスの変化があります。通常閉経前の女性の膣内は常に酸性に保たれており、細菌が繁殖できない状態になっています。しかし生理前後や閉経後ではこれが正常に行われず、細菌が繁殖しやすい状態になります。膣で繁殖した細菌は尿道口から膀胱に侵入してしまうため、生理の度に膀胱炎を発症したり、閉経後の女性では短期間に何度も膀胱炎になったりと繰り返してしまう傾向にあります。
ただし、「膀胱炎とは?」でも紹介した通り膀胱炎には様々な種類があり細菌以外を原因に膀胱に炎症を起こしている場合もあります。上記にあてはまらないにも関わらず膀胱炎を繰り返してしまっている場合は、一度泌尿科を受診して原因を特定することをおすすめします。
膀胱炎が悪化すると
膀胱炎を放置してしまうと、腎盂腎炎(じんうじんえん)という重症の病気に発展してしまうこともあります。腎盂とは腎臓内の尿の溜まる器官ですが、尿道から侵入した細菌が膀胱から腎盂へ移動し、腎盂で繁殖した細菌が腎臓まで侵入して炎症が及ぶと腎盂腎炎となります。
腎盂腎炎の症状
・膀胱炎の症状(頻尿、排尿痛、残尿感)
・発熱(38℃以上)
・背中や腰の痛み
・吐き気
・寒気、全身のだるさ
・脱水症状
初期は膀胱炎と症状が似ているために放置されてしまい、症状が重くなるまで適切な処置が行われない場合があります。膀胱炎では発熱はないため、この時点で腎盂腎炎が疑われます。すぐに泌尿器科を受診しましょう。(上記参照)
最悪の場合、脱水により意識不明になったり、細菌が血液により全身にまわり命に関わる危険性もあります。このような事態を防ぐためにも、普段から膀胱炎予防対策を行い、膀胱炎になってしまった場合は悪化する前に治療を開始することが大変重要となります。
高齢者に膀胱炎が多い理由
膀胱炎は20~30代の女性に多いと思われがちですが、実は高齢になってから膀胱炎を患う方も多くいらっしゃいます。高齢者に膀胱炎が多い理由には下記の2つがあります。
① 閉経
「繰り返してしまう膀胱炎」でも述べたとおり閉経後の女性ではホルモンバランスの変化により膣内で細菌が繁殖しやすい状態になりますが、これには乳酸菌の働きの低下が関わっています。
若く健康な女性の膣の粘膜やおりものはデーデルライン桿菌(かんきん)と呼ばれる乳酸菌により酸性に保たれています。この状態では膀胱炎の原因ともなる大腸菌などの悪玉菌は繁殖することができません。ところが更年期(40~50代)になり閉経を迎えてしまうと女性ホルモンであるエストロゲンが低下します。これが起こると体内のデーデルライン桿菌の量が減少し、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
実験によると、閉経後の女性463人中、エストロゲン治療を受けていない人の方が膀胱炎の原因となる大腸菌の定着がより多く、デーデルライン桿菌の量が少なかったと証明されています。
また、膣内細菌の状態は再発性のある膀胱炎とも関連性があるようです。つまり、膣内のデーデルライン桿菌が少ない場合、膀胱炎の再発率が高くなるとも言えます。
このことにより、高齢の女性はホルモンバランスを整え、デーデルライン桿菌をできるだけ減らさないように心がけることが重要です。
② 排尿障害
健康な身体では尿意があると自然と膀胱の筋肉が縮み、逆に尿道が広がることでスムーズに排尿ができます。しかしながら高齢になるとこのような排泄機能が低下し排尿障害を持ってしまうことがあります。
排尿障害があると尿が完全に排泄されず、多くが膀胱に残ってしまったり、さらには自力では尿が全く出せなくなる場合もあります。このような状態では膀胱や尿道からの細菌の排出が行われず、細菌は繁殖を続け膀胱炎になってしまいます。
自力で排尿ができない場合は病院や介護施設でカテーテルを使用することができますが、カテーテルの使用も膀胱炎のリスクが上がるため、排尿障害を持つと膀胱炎を繰り返し発症してしまいがちとなります。
症状が似ている病気
膀胱炎と症状が似ている病気に膀胱がんと膀胱結石があります。膀胱炎と併せて発症することが多く、その場合は複雑性膀胱炎の診断がつきますが、膀胱炎とは全く異なる病気です。このような重大な病気を見逃さないためにも、不安な場合はすぐに泌尿器科を受診しましょう。
膀胱がん
高齢者に多く発症する病気です。膀胱の粘膜にできるがんですが、膀胱炎をともなう場合が多く、その症状が現れます。膀胱炎との大きな違いは肉眼で確認できるほどの血尿が出ることですが、そうでない場合もあるために尿検査が有効となります。尿検査で血液やがん細胞が確認できた場合、超音波検査やCT・MRI検査で腫瘍の大きさや位置を確認し、治療方針が決められます。放置してしまうとがん細胞が膀胱周囲の組織に転移してしまう可能性もあるため、血尿がある場合はすぐに泌尿器科を受診しましょう。
尿路結石
尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道の総称)に結石があると頻尿、残尿感など膀胱炎に似た症状が現れます。背中やわき腹、下腹部、足の付け根に激痛が走ることもありますが、無症状の場合もあるために尿検査、超音波検査、レントゲン検査などが行われます。小さな結石であれば食生活を改善し水を多めに摂取するなどで自然排泄を待つこともできますが、長期間放置すると腎機能を低下させてしまう恐れがあり、また手術やレーザー治療を行う必要性も出てきてしまいます。早期発見が重要となるため、膀胱結石の疑いがある場合はすぐに泌尿器科を受診しましょう。
膀胱炎の治療方法
膀胱炎の専門は泌尿器科となりますが、内科や産婦人科でも治療を受けることができます。どの科でも基本的な治療方法は同じですが、妊娠中であったり、膣の感染症など産婦人科系の病気をあわせて発症している場合は産婦人科での治療が適切となります。
治療には内服抗生物質が使用されます。抗生物質を1週間程度服用し、尿検査で白血球濃度と細菌濃度が改善された場合、治療終了となります。抗生物質により尿検査の結果が改善しているにも関わらず症状が改善しない場合は漢方薬を処方される場合もあります。
治療中は多めに水分摂取し、排尿により細菌を排出することを心がけましょう。
膀胱炎の予防方法
膀胱炎は普段から予防対策を行うことで再発を防ぐことができます。
細菌を増やさないために
- 下着を清潔に保つ
- 生理用品を頻繁に交換する
- 性行為の後は排尿したり、シャワーを浴びるなどする
- 温水洗浄便座の使用を控える
- 排尿・排便後の拭き方に注意する
- 乳酸菌などで腸や膣の健康を保つ
免疫力をあげるために
- 腰回りを冷やさないようにする
- 睡眠を十分にとる
- 健康的な食生活を心がける
細菌を排出するために
- 水分を多めにとる
- 利尿作用のある食品をとる
- トイレを我慢せず頻繁に排尿する
膀胱に良い食品
膀胱炎を予防するには、最低限、栄養バランスの取れた食事を心がることが大切となります。
利尿作用を期待してコーヒーや紅茶を多めに摂取する民間療法が知られていますが、実際にはカフェインが免疫力を下げてしまうのでおすすめできません。利尿作用を期待するには白湯やどくだみ茶、水分を多く含む野菜や果物をおすすめします。
また、膀胱炎の予防と改善に有効な食品をふんだんに取り入れることもできます。
膀胱炎の予防・改善に有効な食品
・クランベリー(利尿作用、抗菌作用、抗酸化作用、免疫力強化)
・海藻類(抗炎症作用)
・レンコン(抗炎症作用、免疫力強化)
・セロリ(利尿作用、抗菌作用)
上記のように膀胱炎に有効な食品には様々なものがありますが、特にクランベリーが優れていることが知られています。
クランベリーには利尿作用がありますが、それだけではありません。膀胱炎の予防と改善に有効な成分が数多く含まれています。
その代表格がポリフェノールですが、その1種であるプロアントシアニジンは膀胱粘膜に細菌が付着するのを防ぐために抗菌作用があります。クランベリーにはもう1つ、アントシアニンというポリフェノールも含まれていますが、アントシアニンの抗酸化作用は膀胱内の細菌の増殖を抑制することもできます。
さらにキナ酸という成分は尿を酸性に保ち細菌が繁殖しにくい環境を作りだし、またビタミンCは免疫力を高めるため、まさに膀胱炎予防にふさわしい食品となっています。
このような効果から「膀胱炎にはクランベリージュースが良い」とうたわれるようになりましたが、実はクランベリージュースでは有効成分を十分に摂取するのが難しくなってしまいます。その理由にクランベリーの強い酸味を抑えるために水で薄められてしまうことがあります。大量に摂取しなければ十分な有効成分を摂取できない反面、クランベリージュースには糖分や塩分が加えられているためにそのような大量摂取はおすすめできません。
クランベリーは生で食べるには酸味が強すぎるため、ドライフルーツやサプリメントとして摂取することをおすすめします。
腸や膣に良い食品
膀胱炎の原因に大腸菌などの腸の細菌があげられることからも、腸の健康は膀胱の健康に繋がります。女性では腸だけではなく膣の健康も維持する必要があります。
腸や膣の健康維持に最適な栄養素があります。それは乳酸菌です。
乳酸菌を含む食品
・ヨーグルト
・チーズ(プロセスチーズではなく加熱処理されていないナチュラルチーズ)
・漬物(キムチ、ぬか漬け)
・納豆
ヨーグルトのコマーシャルなどで乳酸菌が腸に良いことは周知の事実ですが、実は女性の身体では膣にも大変良い栄養素となっています。
「繰り返してしまう膀胱炎」や「高齢者に膀胱炎が多い理由」でも述べましたが、女性や高齢者が膀胱炎を繰り返してしまう理由にホルモンバランスの変化があります。生理前後や閉経後に膣の病気や膀胱炎が発症してしまう理由にはホルモンバランスの変化により膣の自浄作用(膣内を酸性に保ち細菌が繁殖できない状態にする作用)が正常に働かなくなることがあげられますが、この膣の自浄作用で重要な役割を担っているのが乳酸菌なのです。健康な女性の膣内では乳酸菌が代謝により乳酸を生成し、この乳酸が膣内を強酸性に保つため、膣の健康を維持するには乳酸菌の摂取が大変有効となります。
乳酸菌は毎日摂取したい成分ですが、発酵食品は酸味や臭いなどクセがあるため苦手な人も多いでしょう。その場合は乳酸菌飲料やサプリメントなどで補助食品として摂取することがおすすめです。
おすすめのサプリメント
「膀胱炎の予防方法」に加えてサプリメントを摂取することは膀胱炎の予防・改善に大変有効となります。
膀胱炎にサプリメントとは聞き慣れないかもしれませんが、市場にはクランベリー成分や乳酸菌のサプリメントが数多く存在します。クランベリーと乳酸菌、それぞれ別のサプリメントを使用することもできますが、膀胱炎を繰り返し本気で悩んでいる方にはドクターズチョイスのクランジンプラスをおすすめします。
このサプリメントはクランジン™(高品質クランベリー成分とD-マンノース)と膀胱炎専用に厳選された乳酸菌6種を配合したものとなっており、膀胱炎専用サプリメントとしては市場で1番優れたものであると言えます。
ドクターズチョイス クランジンプラス
クランジン™
・クランベリー抽出物…高品質クランベリーから膀胱炎に有効な成分を抽出
・D-マンノース…膀胱や尿道に付着した細菌と結合して排出を促進
6種の乳酸菌
・L.プランタルム菌…膣の自浄作用を高め、大腸の粘膜を強化する
・L.ファーメンタム菌…微生物の増殖を抑制する
・L.アシドフィルス菌…膣の自浄作用を高め、腸の善玉菌を増加させる
・L.ロイテリ菌…膣の自浄作用を高め、膀胱の免疫機能を促進する
・L.ラムノサス菌…膣の自浄作用を高め、膀胱の免疫機能を促進する
・ビフィズス菌…相乗効果で上記5つの乳酸菌を確実に腸・膣・膀胱に届ける
クランジン™はクランベリー抽出物とD-マンノースを主体とした膀胱炎専用に開発された成分です。その効果は臨床実験でも証明されており、予防医学最先端国であるアメリカでも高い評価を受けています。
D-マンノースはあまり知られていない成分ではありますが、これは果実、特に皮の部分に含まれる糖分で、尿と共に膀胱や尿道を通過する際に粘膜に付着している細菌と結合することで対外への排出を促す効果があります。
臨床実験ではD-マンノースを摂取した膀胱炎患者は再発率が14.6%と、なにも摂取しなかった患者の再発率60.8%の約4分の1という高い再発予防効果が認められています。これは膀胱炎の処方薬を摂取した場合の再発率20.4%よりもさらに低い再発率となっており、サプリメントであるために常用できるという点からも大変優れた成分であると言えます。
このD-マンノースとクランベリー抽出物を含む成分クランジン™と6つの乳酸菌を配合したドクターズチョイス クランジンプラスの膀胱炎への効果は大変期待できるものとなっています。
まとめ
膀胱炎には急性(単純性)膀胱炎と複雑性膀胱炎などその他の種類があり、急性(単純性)膀胱炎では膀胱に一過性の炎症が起こってしまうのに対し、その他の膀胱炎では結石や腫瘍など他に炎症の原因となっている疾患が潜んでいることが特徴となっています。これらの病気を見逃さないためには膀胱炎の原因や症状を正しく理解し、泌尿器科での治療の必要があればただちに診察を受けることが重要となります。
特に疾患などがなくても、女性では泌尿器官の構造やホルモンバランスの変化などから膀胱炎を繰り返しやすい傾向にあります。高齢者でも閉経や排尿障害から膀胱炎を繰り返してしまいます。繰り返す症状に悩まされている場合は、細菌を増やさないこと、免疫力をあげること、頻繁に排尿することなどを重点に予防対策を行うことが大切です。発症してしまった場合も重症化して腎盂腎炎などに発展させないためにも改善対策を行いましょう。
栄養バランスの取れた食事と十分な水分補給はもちろん、クランベリーや乳酸菌のサプリメントを摂取することも膀胱炎対策に有効です。近年では膀胱炎専用に開発されたサプリメントなど大変優れたものもあるため、このような栄養補助食品を積極的に活用することもできます。