【ドクタースコッツ監修】勃起不全(ED)治療薬はあくまで勃起の改善のためのもので、精力は変わりません。精力アップにはマカがおすすめです。
この記事の監修ドクター
自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生
ブラジルのリオグランデドスル・カトリック大学認定の自然療法専門医。アメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国で認定された国際免許を取得しており、専門医として自然由来のサプリメントに関する知識と精密な現代科学のデータを組み合わせて診断や治療を行っています。自身のフィットネスインストラクターとしての16年間の経験を活かし、多くの患者が抱える肉体的な問題だけでなく、精神的な問題も含めて、自然由来のサプリメントを用いた新しい“先見的な予防医学”にも注力しています。
勃起不全(ED)とは?
勃起不全は勃起障害ともいわれ、英語ではEDと呼ばれています。勃起不全の定義としては、なんらかの原因で性行為のときに勃起しないか、維持できないため満足に性行為を行えないことを指します。挿入前には勃起できても、最後まで性行為を完了できない、いわゆる中折れも勃起不全とされます。
この障害は決して珍しいことではなく、成人男性の4人に1人は勃起が十分でなかったり、時々勃起が起こらなかったり、完全に勃起が起こらないという症状を感じています。50〜60代に多いですが20代でも起こることはあり、原因は心理的なことであったり、身体的なことであったりと、さまざまです。
不妊の原因にもなりますので、妊娠を希望しているのに症状が続いている場合は、真剣に治療を考える必要があります。
勃起不全の症状
特定の条件のときだけ一時的に勃起が起こらないというのは、誰にでもあります。例えば、初めて性行為に及ぶとき、付き合って初めての性行為のときなど、過度に緊張してしまうときなどです。こういう一時的なものは勃起不全とは呼びません。
勃起不全の人の症状は「性行為のときだけ勃起しない」というのが大半で、自慰行為のときは問題なかったり、朝立ち(夜間陰茎勃起現象)は起こったりします。要するに性行為のときに、なんらかのプレッシャーを感じて勃起障害が起きてしまうのです。こういう症状の人は心因性のものだと診断されますが、原因はそれだけではありません。
勃起不全の原因
勃起不全が起こるのにはさまざまな要因があり、それを特定するのは難しいこともあります。大きく分けると、身体に障害があって勃起ができない場合と、精神的なことや心理的なことが原因となっている場合があります。そして、これら両方が原因となって起こっている場合もあり、その場合は治療方法も複雑になってきます。
・血管の障害によるもの
勃起不全と血流とは、深いつながりがあります。勃起は陰茎の中にある、スポンジのような「陰茎海綿体」というものに血液が大量に流れていくことで起こります。そのため、そこに血液が流れていかないと、勃起が得られないということになります。ですから、血液の流れが悪いと勃起にも悪影響が出ることがあるのです。
動脈硬化などの血流障害があると、陰茎につながっている動脈にうまく血液が流れなくなり、勃起不全へと陥ってしまうのです。動脈硬化が起こる原因は、喫煙や高血圧などがありますので、普段から生活習慣を正していくことが重要になってきます。
・神経の障害によるもの
通常、性的刺激があると、神経を通して勃起の信号が送られることで、陰茎の勃起が起きます。ですが、神経に障害が発生している場合、うまく信号が伝わらないため、勃起まで至らないということが起こるのです。この神経障害と血管の障害は同時に起こることもあり、その場合はさらに症状は強くなります。
神経障害も血流障害も同時に引き起こす病気の代表は糖尿病です。糖尿病になると血液中に糖が増えすぎて、動脈硬化を促進させます。またそれにより神経細胞へ血液が供給されず、自律神経に障害が起こり、勃起不全へとつながっていくのです。
・精神的、心理的なもの
精神的・心理的な心因性のものが原因となる場合、なんらかの性的なコンプレックスを持っていたり、過去の性行為で失敗したことでプレッシャーを感じやすかったり、性に対する自信喪失が問題となることが多いです。
性に関する知識が乏しいなどの理由で、間違った情報を信じ込んでしまい、その通りにできなかった場合、自分は情けない人間だと思い込んで、自信喪失になるケースも少なくありません。
特に多感な思春期にそういった情報を信じ込んでしまうと、長い間引きずってしまうこともあるため、注意しなくてはいけません。また、仕事の疲労やストレス、落ち込みなども原因になります。仕事などのストレスは、ホルモンのバランスを崩して、それが精力の減退などを引き起こします。現代社会においては、これも大きな原因となっているといえるでしょう。
・それ以外の原因
上記の原因以外には、テストステロンという男性ホルモンが減少することでも、精力の低下や勃起不全といった症状が起こります。この減少には、加齢、喫煙やアルコールの摂取などが関係しています。
ほかにも、服用している薬が原因となることや、長時間勃起をし続けることにより組織の損傷が起こり、勃起しなくなることもあります。また、過去に前立腺を全摘出手術したことがある場合は、その合併症として高い確率で勃起不全になることがあります。
そしてもうひとつ覚えておかなければいけないのは、誰でも加齢により勃起機能は衰えていくということです。ですから、時々は勃起できないことがあってもおかしいことではありません。
とはいえ、65歳以上でも約半数の人は、挿入できるほどには勃起する力がありますので、まだ年齢的に若いのに勃起不全が頻繁に起こるようであれば、何かが原因となって起こっていることを疑わなくてはいけません。
勃起不全の治療
治療の基本となるのは、何が原因で勃起不全が起きているのかを特定し、それを改善していくことです。治療方法もその原因によって異なってきますが、多くの場合、効果が高いとされる「ED治療薬」が処方されており、有名なものだとバイアグラがあげられます。または、ビタミン剤の投与や、サプリメントの摂取により改善することもあります。
テストステロンが不足している場合は、テストステロン補充療法(TRT)を行うことで、効果が望めます。精神面が原因の場合は、そちらの面からのアプローチになります。うつ病などで勃起障害が起こることもありますが、うつ病の薬は勃起障害を起こすものもあり、逆効果となってしまうため、注意しなければいけません。
精神面は、身体的な障害よりも治療が難しく、本人ですら原因が何なのかわからないということも珍しくありません。なかなか改善が見られないと、女性からのプレッシャーを受けてさらに自信をなくすことも多いです。女性を満足させられない、男らしくない、情けないと感じてしまい、自分を追い詰めてしまいます。
女性側は、パートナーが勃起不全だったとしても責めてはいけません。子どもをつくることを希望しているなら、それは逆効果になります。勃起不全は男性の病気ですが、治療には女性の協力も必要になるのです。場合によっては、セックス・セラピストの資格を持った人から性のカウンセリングを受けることで、両方にとって良い結果が得られることがあります。
勃起不全の治療薬の効果は?精力はアップする?
昔から精力のつく食事として、うなぎ・牡蠣・にんにくなどがいいといわれています。ですが、食事による摂取は継続的していくことではじめて効果が出ますので、即効性があるとはいえません。では、即効性があり、病院の治療でも処方されているED治療薬はどうなのでしょうか。
ED治療薬で現在よく処方されている薬は、「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の3つがあり、それぞれ特徴があります。ジェネリックを含めるともっと多くの種類があります。
【バイアグラ】
言わずと知れたED治療薬の先駆けで、世界で初めて製品化されたものです。世界の110か国で発売されており、その実績から安全性が高い製品だといえます。よく間違われますが、バイアグラをはじめとするED治療薬は、精力を増強するものではありません。あくまで勃起を改善するための薬で、血液が海綿体に流れるように助ける働きを持っています。
バイアグラの特徴は食事の影響を受けるということで、食事と一緒に摂った場合、効果が半減する可能性があります。そのため、食前30分前に服用します。性行為の1時間前に飲み、空腹時は30分ほどで作用し、5時間程度は効果が持続します。副作用は鼻づまり、顔のほてり、動悸などで、これらはほとんどの人に現れる症状です。
【レビトラ】
この薬はバイアグラの次に作られた製品で、水に溶けやすいためかなり即効性が高いという特徴があります。食事の影響は受けにくいですが、食前30分前の服用がいいでしょう。性行為の1時間前に飲み、空腹時は20分ほどで作用し、5時間程度は効果が持続します。(20mgは倍の10時間)副作用については、バイアグラとほぼ同じ症状となります。
【シアリス】
シアリスは第3のED治療薬として、世界中で人気の薬です。ほかの治療薬とくらべて効き目が長く、副作用も少ないという特徴があります。食事内容に影響を受けることもあまりなく、食事を気にせずにいつでも飲めるというのも人気の理由になっています。さらに、シアリスは副作用が少ないのが特徴ですが、軽い頭痛・めまい・目の充血などが起こることがあります。
また、服用のタイミングは性行為の3時間前が適切で、10mgのものは20〜24時間、20mgのものは30〜36時間と、ほかの2つに比べ効果の持続時間がはるかに長くなっています。シアリスのジェネリックとしては、「シアスマ」「タダライズ」「タダシップ」「メガリス」などがあります。
これら3つの薬を比較してみると、シアリスが一番いいように思えます。ですが、それぞれ配合されている成分が異なるため、どの薬が自分に合っているかは、試してみないとわかりません。そして、忘れてはいけないのが、ED治療薬には大体のものに副作用があるということです。
いくら自分によく効く薬でも、副作用が強く出てしまっては飲み続けるのが辛くなります。自分に合ったものを探して使用しましょう。また、これらの薬は特定の薬と一緒に飲むと、死に至る危険があるものもあります。そして、脳梗塞や心筋梗塞の発症経験がある人は、使用できないこともありますので、必ず確認することが必要です。
最近は病院に行かなくてもネット通販で購入することができ、病院に行くことに抵抗がある人にとっては助かりますが、知識の無さから誤った使い方をしてしまう例も増えています。
また、ネット販売しているものの中には、まったく違う成分が配合されていたり、ほとんど効果がなかったりという「偽造ED治療薬」が多くあります。厚生労働省は、インターネットで入手したED治療薬の約半数が偽物だったと発表しています。
これらのものは、価格が不自然に安いなどの特徴がありますが、入っている成分は見ただけではわかりませんので、異物を摂取しないためにも正規の品を扱っている所での購入や、病院で処方してもらうことをおすすめします。高価だと感じる場合は安価なジェネリック医薬品を利用するという手もありますので、検討しましょう。
勃起不全の予防
勃起不全の予防方法としては、血流が悪くなる動脈硬化にならないように、コレステロールを多く含む食べ物は控える、適度な運動を行うなどの習慣が効果的です。また、動脈硬化は糖尿病の合併症として発症する場合もあるため、糖尿病の予防は必須です。糖尿病の予防に必要なことも先ほどあげた生活習慣の改善の内容と同じです。誰でも知っているようなことを実践するだけで、大きな改善になります。
これらの病気が勃起不全の原因となることを考えると、逆をいえば、もし勃起不全が起こった場合、それは何かの病気になっているということかもしれません。予防だけでなく、病気の早期発見のためにも、異常を感じたらすぐに病院を受診することをおすすめします。
勃起不全の治療に保険は効く?
EDの治療は、基本的には保険が適用されず、実費になります。ただし一部例外があり、特定の病気が原因でなってしまった場合は保険が適用されます。例えば、動脈硬化や糖尿病などの病気が原因で勃起不全に陥った場合などは、健康保険が使えます。
またペロニー病という、勃起をしたときに陰茎が曲がってしまう病気、男性更年期が原因のもの、事故などが原因でなった場合も保険適用の対象になります。ですから、勃起不全の疑いがあるときは、まずなんらかの病気になっていないか検査しておくことが重要です。病気が原因のものなら、治療費の負担を減らすことができます。
ただし、こういう特殊なケースは、医療従事者によっては保険適用になると知らない場合もあるため、事前に病院に確認しておきましょう。
おすすめのサプリメント
勃起不全で悩んでいるなら勃起不全治療薬もいいですが、勃起不全も改善できて、精力や精子の質もアップするマカのサプリメントもおすすめです。病院に行かずに手軽に妊活もできますので、始めやすいですよ。
ドクターズチョイス 黒マカ2000
バイアグラは確かに効きますが、副作用が起こるのは嫌だし、成分も体にいいのか気になりますよね。「ドクターズチョイス 黒マカ2000 」は、天然のバイアグラともいわれるほど、勃起不全に効果があり、しかも妊活をしている人にはうれしい精子の質の改善にも効果があります。天然素材ですので、身体への悪影響も気にせず飲むことができます。
まとめ
昔は心理的要因が一番の原因だといわれていた勃起不全ですが、糖尿病や動脈硬化、肥満、アルコール、喫煙などの生活習慣が原因となることも多いことがわかってきました。勃起不全に限らず、ほとんどの病気は生活習慣を正すことで、予防や改善が可能です。これを機に健康的な身体づくりを目指してみるのもいいかもしれませんね。