【ドクタースコッツ監修】N-アセテルカルノシンには強い抗酸化作用があり、白内障に対する効果が認められ米国で特許を取得しています。

白内障とは？

白内障とは、目の水晶体という部分が白く濁ってくる病気です。水晶体は、目の中でカメラのレンズの役割をする部分で、外からの光を集めてピントを合わせる働きを持っています。通常は透明な組織ですが、白内障になると白く濁ってしまうため、集めた光がうまく眼底に届かなくなり、目がかすむ、ぼやけて見えにくい、ものが二重に見える、光がまぶしく感じるなどの症状が現れます。

白内障ってどんな病気？

白内障の多くは加齢によるもので、老人性白内障（加齢性白内障）といわれています。
老人性白内障は白内障患者の7割以上を占めますが、他にも先天性や外傷性、アトピー、糖尿病など代謝性の病気、薬剤や放射線により発症する白内障もあります。

老人性白内障は加齢によって水晶体に含まれるタンパク質が白く濁ったり、硬くなったりすることで起こります。個人差はありますが早い場合では40歳代から始まり、加齢とともに増え、80歳代ではほとんどの人に何かしらの白内障の症状がみられるといわれています。
一方、アトピー性の白内障や糖尿病による白内障は、30～40歳代くらいの比較的若年層に発症することがわかっています。

また、老人性白内障は水晶体の外側から中心部に向かって混濁が進む傾向がありますが、アトピー性の白内障では水晶体の中心部から混濁が現れることが多く、初期のうちから違和感や見えにくさを訴えるケースが多く見られます。これは、濁りが中心部に及んでいなければ視力の低下があまりなく、中心部まで濁りが及ぶと、見えにくさを感じるようになるためです。

▲白内障の目 （混濁が水晶体の中心部から及んでいる場合）	▲白内障の目 （混濁が水晶体の外側から及んでいる場合）

白内障と緑内障の違い

「白内障」と「緑内障」は、「白」と「緑」という色が疾患の名前に使われていることや「内障」という言葉が付いていることから、似たような目の疾患と思われがちですが、この二つの疾患は全く違うものです。

白内障は先にも述べたように、目の中にある水晶体が「白く」濁り、目のかすみ、視力低下、光がまぶしいといった症状が現れます。

一方、緑内障とは目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経に障害が起こり、視野が欠けたり狭くなるなどの症状が現れる疾患です。

出典：NHK健康チャンネル「緑内障の見え方と早期発見」

見えづらさなどの症状が自覚されないうちに末期症状に至ることも多く、治療が遅れると失明することもあります。

日本では緑内障は失明の原因第1位です。失明に至る疾患の割に認知度が低い病気でもありますが、日本人40代以上の20人に1人は緑内障と言われており、かなり罹患率が高い病気だと言えます。

また、一度障害が起こった視神経は二度と回復しないので、欠けた視野が元に戻ることはありません。現在、失った視神経を再生させる根本治療は臨床を待つ段階で、「それ以上症状が進行しないため」に点眼や手術で眼圧をコントロールするといった対症療法が中心となっています。

白内障も緑内障も自覚症状が出にくいため、早期発見のためにも定期的に眼科検診を受けることが推奨されます。

白内障の治療法

白内障は、症状が進行しても手遅れということはありませんが、他の病気を併発する可能性もありますので、症状が気になる場合は眼科を受診しましょう。白内障の治療は症状の進行状況に応じて、主に薬剤による治療と手術による治療があります。

【薬剤による治療】
日常生活に支障がない初期の段階においては、ピレノキシン製剤やグルタチオン製剤による点眼治療が一般的です。しかし、点眼薬で水晶体の濁りをなくすことができるわけではなく、あくまで白内障の進行を抑えることが目的となります。

【手術による治療】
症状が進行して日常生活に支障をきたす場合には、外科的手術が検討されます。現在では「超音波乳化吸引術」が一般的です。この手術は、濁った水晶体を超音波で乳化させて吸引し、その代わりに人工水晶体である眼内レンズを挿入するというものです。手術にかかる時間が短く、患者の負担が軽くすむのが特徴です。しかし、人工的な眼内レンズにピント調節機能はないため、手術後もメガネなどで視力の矯正が必要な場合もあります。

白内障手術のデメリット

白内障の手術は短時間で簡単にできるものという認識がありますが、眼球の内部へおこなう手術であるためとても繊細で、緻密な技術が要求されます。なかには術後に重い視力障害になるケースもあるため、医師と十分に相談の上、納得して手術を受ける必要があります。

手術直後は眼がごろごろする、涙が出るなどの症状がありますが、数日から1～2週間で次第に治っていきます。その他、色が青みがかって見えるなど、見え方に違和感があり、まぶしさを感じたりすることもありますが、これも次第に慣れていきます。
手術前に眼鏡を利用していた場合、手術後に度数が合わなくなることもありますので、視力が安定してきたら眼鏡の度数を合わせる必要があります。

現在、白内障の手術は比較的安全なものではありますが、術後の不快感や違和感、また合併症や後発白内障の可能性も否定できません。そのため、手術なしで白内障の改善を望む声が多いのも事実です。

そんな中、N-アセテルカルノシンという成分が白内障に効果的であるとして、注目されています。

N-アセテルカルノシンとは

N-アセテルカルノシンは、イミダゾールペプチドと呼ばれる成分の一種で、動物の骨格筋に多く存在し、鳥類の胸肉、マグロやカツオ、鯨等の肉に多く含有されています。特に渡り鳥の羽を動かすための筋肉や、時には時速100kmもの速度で泳ぎ、常に泳ぎ回る必要があるマグロの尾びれ部分などには多量に含まれています。

そのため、N-アセテルカルノシンには運動能力を維持する働きがあると言われています。また、ヒトにおいてもカルノシンの量が多いほどパワーを発揮できるようになると同時に、疲労物質の乳酸の生成も抑えてくれるので、運動パフォーマンスを向上する事にも関係しているとされます。更に、抗酸化作用もあるため、身体への害を抑えてくれます。

N-アセテルカルノシンは私たちヒトにおいては、特に自律神経中枢を含む脳と、主要な骨格筋に豊富に含まれています。しかし、体内のN-アセテルカルノシン濃度は加齢とともに低下していき、70歳あたりでは30歳の時に比べて大きく減少してしまいます。

N-アセテルカルノシンの効果

N-アセテルカルノシンはヒトの生体内では、乳酸の分解促進、尿酸量の調節、筋pH低下の緩衝作用、活性酸素を抑える抗酸化作用を持つことが報告されています。また、抗酸化作用に伴い抗疲労効果もあることが実験により確認されています。

眼の水晶体は主にたんぱく質と水でできていますが、紫外線によって発生した活性酸素の攻撃により、細胞が若さを保てなくなる事でタンパク質の分子構造が大きくなり透明な性質を失っていきます。

現在では、体内のN-アセテルカルノシン濃度も年齢とともに減少していくため、十分な抗酸化作用が得られないということが老人性白内障の原因と考えられています。

N-アセテルカルノシンは、こうした害を防ぐ最適な成分と言えるのです。

N-アセテルカルノシンの副作用

分子生物学、薬理学、物理生物学、眼科で学位を取得したロシアの科学者、マーク・バビザエフ博士はN-アセテルカルノシンという複合アミノ酸溶液を含んだ成分が、老化にともなう人間と動物の白内障に関連性が高いという発明をしました。

博士とその研究チームは、10年にわたりN-アセテルカルノシンを1%含有した溶液の白内障への治療効果を調べる臨床試験を行いました。その結果、1日2回の点眼を6か月間続けた患者41.5%にレンズ透過性の改善、90%に視力の改善が確認されています。

また、人間と動物双方に対する10年以上にわたる治験において、安全性と有効性が確認されており、副作用もほとんどなく、事故発生の事例も今まで1件も報告されておりません。さらにその安全性と有効性のもと、マーク・バビザエフ博士が開発したCAN-Cは2010年9月に米国特許を取得しており、ヨーロッパにおいては、欧州連合EUの安全規格であるCEマークの認可を受けています。現在、日本・EUにおいても特許申請中です。

これらのことからも、CAN-Cは極めて安全性が高い成分であることが分かります。

N-アセテルカルノシンの点眼薬

現在、N-アセテルカルノシン点眼薬として代表的な目薬に「Can-C」と「クララスティル」がありますが、この2つの点眼薬の違いは何なのでしょうか？
実は、双方ともにマーク・バビザエフ博士が監修したもので、Can-Cは主にアメリカで、クララスティルは主にヨーロッパで販売されています。特許番号も同一のUS7,795,203 B2となっていますので、販売圏による製品名の違いだけということになります。

10年にわたる臨床試験で安全性と有効性は証明済みの点眼液です。

マーク・バビザエフ博士 出典：Horse Cataracts

また、犬も人間同様、目の病気にかかりますが、その中で最も罹患率が高いのが白内障です。このN-アセテルカルノシン点眼薬はロシアにおける臨床実験で、犬の白内障にも有効かつ安全であることが分かっています。

しかし残念ながら、中身は単なる目薬でパッケージを類似品に似せた偽造品も多く出回っているのも事実です。そのため、購入には信頼できる販売元かどうかを確認することが重要になります。

白内障の予防

白内障の原因には、けがや病気、遺伝、加齢などがあり、すべてに気をつけていても自分ではなかなか防ぎようがないのも事実です。しかし、日常生活に注意することである程度予防することができます。また、発症しても同じように日常生活に注意することで進行を遅らせることも可能です。

自分でできる注意事項は2つあります。1つは糖尿病などの生活習慣病にならないようにすることです。糖尿病になると若くても白内障が発症、進行しやすくなります。普段から食生活と運動に注意して生活習慣病の予防を心掛けましょう。

もう1つは、強い赤外線や紫外線を避けることです。ガラス職人や溶鉱炉で働く人は常に強い赤外線（熱線）を浴びていて、白内障になりやすいことが知られています。一般の方では白内障になるほど強い赤外線を浴びている人は少なく、紫外線のほうが問題になります。

近年、オゾン層の破壊が進行して地球に降り注ぐ紫外線の量は増えており、外国ではそのために皮膚がんや白内障の患者が増加していることが報告されています。紫外線よけにサングラスはある程度効果はあるのですが、隙間から入ってくる紫外線を遮ることはできません。そこで、紫外線の強い場所へ出かける際は、つばの広い帽子をかぶり、さらにサングラスをすることをおすすめします。朝夕の太陽が低い位置にある時間帯は、太陽光線が直接目に入るのでサングラスは必須です。太陽が高く上ると帽子が効果的です。

また、白内障を発症していない場合でもN-アセテルカルノシン点眼液を使用することで、白内障の予防、目の老化防止になります。

まとめ

白内障の多くは加齢性のもので、現在その原因は体内に存在する天然の酸化防止剤、カルノシンの減少によるものだと考えられています。体内のカルノシン濃度が減少することで目の水晶体の酸化による白濁が起こり、白内障へと進んでいきます。

白内障の治療には薬剤による治療と手術による治療があります。薬剤による治療では、ピレノキシン製剤やグルタチオン製剤による点眼治療が一般的ですが、水晶体の白濁を取り除くことはできません。あくまでも進行を抑えることが目的となります。

現在、手術による治療は比較的安全なものではありますが、術後の不快感や違和感、また合併症や後発白内障の可能性もあります。さらに、人工的な眼内レンズにピント調節機能はないため、手術後もメガネなどで視力の矯正が必要な場合もあるといったデメリットがあります。

そんな中、ロシアの科学者、マーク・バビザエフ博士と研究チームは、10年以上にもおよぶN-アセテルカルノシンを1%含有した溶液の白内障への治療効果を調べる臨床試験を行い、治験に参加した白内障患者の90%以上に症状の改善が見られました。そして、この成分は白内障治療薬として2010年9月に米国特許を取得し、それが目の老化を画期的に改善するドクターズチョイス N-アセテルカルノシン点眼液の開発につながりました。