【ドクタースコッツ監修】性器ヘルペスは「ヘルペスウイルス感染症」としての対策を取れば、再発防止も治癒期間の短縮も充分可能です。
この記事の監修ドクター
自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生
ブラジルのリオグランデドスル・カトリック大学認定の自然療法専門医。アメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国で認定された国際免許を取得しており、専門医として自然由来のサプリメントに関する知識と精密な現代科学のデータを組み合わせて診断や治療を行っています。自身のフィットネスインストラクターとしての16年間の経験を活かし、多くの患者が抱える肉体的な問題だけでなく、精神的な問題も含めて、自然由来のサプリメントを用いた新しい“先見的な予防医学”にも注力しています。
性器ヘルペスとは?
性器ヘルペスとは、性器や肛門周辺で炎症を引き起こすウイルス性の性感染症です。
多くの場合、原因ウイルスはヘルペスウイルスの1種である「単純ヘルペスウイルス2型」と言われています。基本的には単純ヘルペスウイルスの1型と2型の違いは下記の表のようになっていますが、単純ヘルペスウイルス1型が性器に接触することでも性器ヘルペスを発症することもあり厳密には明確な棲み分けはないことが分かっています。
ヘルペスウイルスの種類 | 関連する病気の例 | 潜伏部位 |
単純ヘルペス1型 (HSV-1) |
口唇ヘルペス、ヘルペス口内炎、ヘルペス角膜炎、単純ヘルペス脳炎 | 頭部 (三叉神経節) |
単純ヘルペス2型 (HSV-2) |
性器ヘルペス、新生児ヘルペス、ヘルペス髄膜炎、ヘルペス脊髄炎 | 腰 (脊髄神経節) |
これらのウイルスは初感染から症状が治まった後も人体の神経に潜み続けます。この状態を潜伏感染と呼びますが、ストレスや風邪など何らかのきっかけがあると活性化し、ヘルペスは再発します。そのため、一度なると再発を繰り返すことがヘルペスの特徴となります。
ひと昔前までは「性感染症」のひとつとして恐れられていた性器ヘルペスですが、近年では「ウイルス感染症」としての対策をとることで、ある程度コントロールできる病気として認識されています。
この記事は、
・性器ヘルペスについての知識を深めて正しい感染・再発予防対策をとること
そして万が一感染、もしくは再発してしまった時のポイントとして
・他者への感染を防ぐこと
・治療期間を短くすること
これらを目的に作成されています。
性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスの患部は男性の場合は亀頭や陰茎体、女性の場合は外陰部や膣となりますが、場合によっては子宮頚管や膀胱まで及ぶこともあります。
他のウイルス感染症と同じように、性器ヘルペスは抗体があるかどうかで症状の重さが変わります。そのため初感染と再発では症状が全く異なることがあります。
症状 | 発熱 | 全身・倦怠感 | リンパ節の腫れ | 水疱 | 腫れ | 痛み | 痒み |
初感染 | △ | △ | △ | △ | △ | △ | △ |
再発 | × | × | × | △ | △ | △ | △ |
〇…ある、△…ある場合とない場合がある、×…なし
初感染の場合
単純ヘルペスウイルスに初めて感染した場合、約7割の感染者は無症状となります。しかし、初感染で症状が出るケースでは生活に支障をきたすほど症状が重くなることがあります。通常は、感染原因となる性交渉から2~7日ほどの潜伏期間の後、性器やその周辺部位に水疱、腫れ、痛み、かゆみなどが生じますが、重い場合にはこれに加え、発熱や全身倦怠感、足の付け根のリンパ節が腫れる、といった症状がでることもあります。女性で患部に痛みが生じる場合は排尿や歩行が困難になり入院が必要になる場合もあります。このようなつらい症状は治療をしないと1~4週間続き生活に支障をきたすほどですが、処方内服薬がよく効くため感染に気が付いたら直ちに医師に診てもらいましょう。
再発の場合
ヘルペスウイルスは一度人体に入ると症状が治まったあとも腰の神経(脊髄神経節)に潜伏します。そのため、風邪やストレスなどをきっかけに免疫力が下がるとしばしば再発を繰り返すという特徴があります。再発の頻度には個人差があり、年に1、2回という人もいれば毎月のように発症してしまう人もいます。主な症状は性器やその周辺部位の水疱、腫れ、痛み、かゆみとなりますが、再発を繰り返すたびに症状が軽くなることが多いため、無自覚のまま再発している場合もあります。また、再発から治癒までの期間は比較的短く、1週間以内に治癒することがほとんどです。
性器ヘルペスの感染経路
性器ヘルペスは「性感染症」としても知られているとおり、性交によって感染するウイルス感染症です。症状の自覚・無自覚を問わず、症状を発症しているパートナーと性交を持つことにより、性器の粘膜や分泌液中のウイルスが侵入し、感染します。
「性器ヘルペスとは?」で前述したとおり、単純ヘルペス2型が主な原因ウイルスとなっていますが、口唇ヘルペスの原因ウイルスである単純ヘルペス1型が性器に接触することでも性器ヘルペスを発症することが分かっています。そのため、口唇ヘルペスを発症しているパートナーとのオーラルセックスにより口唇ヘルペス患部のウイルスが性器に接触して感染することもあります。
性器ヘルペスの再発を何度も繰り返している場合では症状に自覚がない場合もあるため、性器ヘルペスの感染履歴のあるパートナーとのセックスには注意が必要です。また、自身に性器ヘルペスの感染履歴がある場合は必ずパートナーにその事実と感染予防の重要性を伝えましょう。感染の予防として症状の有無にかかわらずコンドームを使用することは必須となります。
先天性ヘルペスウイルス感染症と新生児ヘルペス
性器ヘルペス感染履歴のある女性が妊娠した場合、もしくは妊娠中に性器ヘルペスに初感染した場合には胎児や新生児にヘルペスウイルスが感染するリスクがあります。妊娠中に胎内で感染した場合には先天性ヘルペスウイルス感染症、分娩時に産道で感染した場合には新生児ヘルペスという病名が使用されます。
胎児や新生児にヘルペスウイルスが感染した場合、下記3つの種類の新生児ヘルペスの症状を引き起こす可能性があります。
① 表在型…口唇ヘルペス、ヘルペス口内炎、ヘルペス角膜炎など
② 中枢神経型…ヘルペス脳炎、ヘルペス髄膜炎
③ 全身型…肝炎、肺炎、播種性血管内凝固症候群*(はしゅせいけっかんないぎょうこしょうこうぐん)
先天性ヘルペスウイルス感染症も新生児ヘルペスも出生後7~10日後に症状が現れますが、出産前に感染のリスクが分かっている場合には産後すぐに体液(血液、唾液、脳脊髄液など)でウイルス培養検査を行うことができます。中枢神経型や全身型は大変重症で命に関わる可能性も高く、無治療での死亡率は70~80%となりますが、産後すぐに治療を開始した場合は30%前後に低下するため、早期発見・早期治療は大変重要です。
*播種性血管内凝固症候群…本来出血箇所のみで起こるべき血液凝固が血管内で起き、血栓が全身に種のようにばらまかれた状態になる症候群。過度の血栓形成により血液凝固因子が消費されてしまい本来の止血機能が低下したり、虚血性の臓器障害に発展したりするリスクが高くなる。
性器ヘルペスと妊娠
「先天性ヘルペスウイルス感染症と新生児ヘルペス」でも述べた通り、妊婦が性器ヘルペスに感染している場合には胎児では先天性ヘルペスウイルス感染症、新生児では新生児ヘルペスが発症してしまう可能性があります。いずれも症状が重症になる場合が多い感染症ではありますが、母親が性器ヘルペスに感染していても予防対策を行っていれば感染を防ぐことは可能となります。
① 性器ヘルペスへの初感染を防ぐ
新生児ヘルペスの発症率は母親が妊娠中に性器ヘルペスに初感染した場合は50%と高くなりますが、母親が妊娠前に性器ヘルペスの感染履歴があり、妊娠中に症状が再発した場合には0~3%というデータもあります。そのため、妊婦自身は性器ヘルペスに感染しておらず、パートナーがヘルペスウイルスへ感染している場合が最もリスクが高くなります。妊娠中の初感染を防ぐためにも妊婦本人だけではなくパートナーも性器ヘルペスを含む性感染症の検査を行うこと、パートナーがすでに性器ヘルペスに感染していると分かっている場合には症状の有無にかかわらず妊娠中は性交渉を行わないことが大切です。
② 性器ヘルペスの再発を防ぐ
前述した通り、再発型の性器ヘルペスの場合、新生児ヘルペス発症のリスクは0~3%というデータもありますが、先天性ヘルペスウイルス感染症も新生児ヘルペスも重症化しやすい感染症であるため予防対策を取ることは大変重要となります。身体的な疲れや精神的なストレスをためないようにリラックスした妊婦生活を心がけたり、ヘルペスウイルス対策専用のサプリメント(L-リシン、ビタミンC、亜鉛、バイオフラボノイド)を摂取したりすることで妊娠中の性器ヘルペス再発を予防できます。万が一再発してしまった場合には産婦人科で貰える処方薬やサプリメント、性器ヘルペス用軟膏などを活用し、早急に症状が完治するように対策を取りましょう。
③ 帝王切開により産道感染を防ぐ
上記2つの対策を取ったにも関わらず、妊娠満期で性器ヘルペスに感染・再発してしまった場合には産道にヘルペスウイルスが滲出して新生児ヘルペスのリスクが高まるため帝王切開での出産がすすめられます。具体的には、下記の場合に帝王切開が必要と判断されます。
- 分娩の時点で外陰部に病変がある場合
- 分娩の時点で初感染から1か月未満の場合
- 分娩の時点で再発から1週間未満の場合
また、上記に当てはまらない場合にもリスクを最小限に抑えるために帝王切開での分娩を希望することもできます。
帝王切開により産道感染の予防対策をとる場合にも、万が一胎内ですでに感染してしまっている場合に備えて出生後すぐに検査を行う場合にも、医師とのコミュニケーションは必要不可欠となります。性器ヘルペスに限られたことではありませんが、母子感染を防ぐためには妊婦健診で受けられる検査は必ず受け、妊婦と担当医師の両方が感染症の有無を確認する必要があります。また、感染症の種類によっては通常の健診では行われない検査内容が必要になる場合もあるため、気になる症状があれば必ず担当医師にそれを伝えることも大切です。
自宅でできる再発防止策
性器ヘルペスの再発防止策を取ることは感染者本人が不快な症状を経験しなくても良いというだけではなく、パートナーや将来の子供への感染のリスクを少しでも低くするという観点からも大変重要となります。
しかしながら性器ヘルペスの再発を心配するあまりにノイローゼ気味になってしまうとそのことが免疫力を下げるきっかけになってしまったり、生活の質を下げてしまったりしかねません。例えば「疲れすぎや寝不足がダメ」、と意識したところで不安な気持ちで寝付けなくなってしまったり、仕事や趣味、恋愛まで諦めてしまうことになったりすれば鬱などの二次障害に発展してしまうこともあります。そのような状態を避けながらも性器ヘルペスの再発を予防するためには簡単に継続できる方法で再発防止策を取り、生活の質の向上を意識することが大切となります。
最も効果的かつ簡単に継続できる再発予防方法に、ヘルペスウイルス抑制効果のあるサプリメントを摂取することがあげられます。あくまでもサプリメントであるため気軽に摂取できますし、起床時や就寝時に水と一緒に飲むだけで効果があるので「性器ヘルペスに感染している」と強く意識する必要もなく、ノイローゼ気味になってしまう危険性も低くなります。
そのようなサプリメントに含まれる主要栄養素はアミノ酸の一種であるリシンとなります。ヘルペスウイルスが複製の際に栄養とするアルギニン(同じくアミノ酸の一種)と構造が似ており、体内で競合するためにリシンをアルギニンよりも多く摂取するとヘルペスウイルスが抑制されるのです。具体的な摂取量や、その他の有効栄養素については「性器ヘルペス用のサプリメント・軟膏を選ぶ際のポイント」で紹介していきます。
性器ヘルペスの治療方法
性器ヘルペスはウイルス性の感染症であり、患者に抗体があれば症状は軽くなります。そのため、再発を繰り返すたびに症状が軽くなり、早く治るようになるので安静にしていれば特に治療をおこなわずとも治癒します。
普段からヘルペスウイルス抑制効果のあるサプリメントを摂取している場合には、性器ヘルペス発症中も摂取量を増やして飲み続けることで活性化したヘルペスウイルスを抑制できるので、より早い自然治癒を望むことができます。また、痛みやかゆみなどの症状が気になる場合には抗ウイルス軟膏を使用して患部のウイルスの活性と炎症を抑制することもできます。近年では臨床実験により天然成分の抗ウイルス・炎症作用が認められており、化学薬品を使用していない性器ヘルペス用軟膏も販売されています。
性器ヘルペス用サプリメント・軟膏 | 使用のタイミング | 効果 |
リシンサプリメント | 常用 | ヘルペスウイルスを抑制し性器ヘルペスの再発を予防する |
発症後~治癒するまで | ヘルペスウイルスの活動期間を短縮する・肌の再生を促進する | |
抗ウイルス・炎症軟膏 | 発症後~治癒するまで | 抗ウイルス作用により患部の悪化・拡大を防ぐ抗炎症作用により治癒を促進する |
しかしながら、下記の場合には医師の指導のもとの治療が必要になります。
- 性器ヘルペス初感染、もしくはその疑いがある場合
- 何らかの疾患により免疫力が弱まっていて自然治癒が見込めない場合
- 妊娠中で担当医師の指導が必要な場合
性器ヘルペスは基本的には産婦人科(女性の場合)、泌尿器科、性病科での受診・治療となりますが、診療所によっては皮膚科や内科で対応することもあります。
医師により性器ヘルペスの発症が認められた場合には、アシクロビル(抗ウイルス薬)による治療が基本となり、アシクロビル200mgの錠剤を1日5錠、5日間投与されます。初感染などで症状が強く出ている場合には点滴によるアシクロビルの投与が行われることもあり、逆に再発型で症状が軽い場合には錠剤は処方されず抗ウイルス・炎症軟膏が処方されることもあります。
性器ヘルペス用のサプリメント・軟膏を選ぶ際のポイント
前述した通り、性器ヘルペス用のサプリメントや軟膏は再発の予防や自然治癒の促進効果があるだけではなく、気軽に継続できるためにノイローゼ気味になりがちな性器ヘルペス患者の生活の質を向上するという点でも大変役立ちます。性器ヘルペス用のサプリメントや軟膏を選ぶ際には下記がポイントとなります。
① リシンサプリメント
リシンはヘルペスウイルスが好むアルギニンと競合する栄養素であるため、より多くのリシンを摂取することはアルギニンの排出を促し、ヘルペスウイルスの活性化を防ぎます。市場には多くのリシンサプリメントが出回っていますが、下記のポイントを押さえたものがより効果的です。
摂取量あたりのリシンの含有量が高く、手軽に1日1,000mgの常用と、発症時に1日3,000mgの摂取ができるもの
米国メリーランド大学医療センターが行った研究では、ヘルペスウイルス保持者において1日1,250mgのリシンの摂取で症状の再発を防ぐことができ、また症状再発時には1日3,000mgを摂取することで治癒期間を短縮することが証明されています。このことから、リシンの含有量が高く、この推奨摂取量を手軽に摂取できるものを選ぶことがポイントであることが分かります。
性器ヘルペスの予防と治療用に免疫力や肌の再生能力を促進する成分が配合されているもの
ヘルペス研究の権威ジョン・スパージ博士は、リシンの他にもビタミンやミネラルを一緒に摂取することで相乗効果が期待できるとしています。具体的には下記の栄養素があげられています。
- 亜鉛…ヘルペスウイルスを抑制し、また皮膚の修復を促進する。
- ビタミンC…免疫力を高め、また皮膚の健康を保つ。亜鉛の吸収率を高める。
- バイオフラボノイド…ヘルペスウイルスを抑制し、また免疫力を高める。
② 抗ウイルス・炎症軟膏
性器ヘルペスを再発した際、患部に炎症(水疱、腫れ、かゆみ、痛み)が起こっている場合には抗ウイルス・炎症軟膏により患部の悪化や拡大を防ぎつつ、治癒を早めることができます。抗ウイルス・炎症軟膏を選ぶ際には下記のポイントを押さえたものを選びましょう。
ヘルペスウイルスに効果の高い抗ウイルス成分を使用したもの
ひとことに「ウイルス」と言ってもそれぞれのウイルスは構造が違うため、ヘルペスウイルスに効果の高い抗ウイルス成分もあれば、それほど効果のないものもあります。ヘルペスウイルスは「エンベロープウイルス」という、ウイルスの基本構造の周りにエンベロープ(膜状の構造)があるウイルスのひとつですが、このエンベロープを分解する成分が効果の高い抗ウイルス成分となります。
副作用のリスクが少ない天然成分を使用したもの
近年では多くの研究でエッセンシャルオイルの抗ウイルス・炎症効果が証明されており、性器ヘルペスに作用するものも多数あります。性器という繊細な部位に使用するという観点から、副作用のリスクが低い天然成分を配合したものを選びましょう。
おすすめのサプリメント
ドクターズチョイスは、上記のポイントを全て押さえた性器ヘルペス専用サプリメントと抗ウイルス・炎症軟膏を開発しました。
ドクターズチョイス リシン+プラス
ヘルペス研究で効果が認められたリシンとその摂取量を忠実に再現し、さらに相乗効果が期待できる成分3つを配合しました。
- リシン…1,000mg/3粒 (3,000mg/9粒)
- 亜鉛…5mg
- ビタミンC…200mg
- バイオフラボノイド…200mg
起床時または就寝前に3粒飲むだけで性器ヘルペスの予防ができるので簡単、そして安心。性器ヘルペス発症時の症状だけではなく再発予防に必死でノイローゼ気味になりがちな性器ヘルペス患者の精神面もサポートします。
また、万が一再発してしまった場合には1日9粒摂取することでヘルペスウイルスを不活性化させることができるため、治癒期間の短縮にも役立ちます。
ドクターズチョイス ヘルぺクリーム
性器ヘルペスの治癒期間短縮に有効な抗ウイルス・炎症成分を16種類配合。すべての配合成分は研究や臨床実験においてその効果が認められています。
リシン |
体内では合成することのできない必須アミノ酸で、ヘルペスの発生率を減らすことが科学的に証明されています。 ヘルペスウイルスを活発にさせるアルギニンのはたらきを抑え、すでに発症したヘルペスの治癒を早める効果があると言われています。 |
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ココナッツオイル |
抗ウイルス性、抗菌性が高いモノラウリンとラウリン酸が含まれており、これらの成分はヘルペスを含む特定のウイルスに有効であることが証明されています。 |
レモンオイル |
ヘルペスを収縮させ、治癒させます。少量で高い効果を発揮します。ヘルペスの再発予防にも効果を発揮します。 |
レモングラス オイル |
抗ウイルス活性が高く、0.1%の濃度でもヘルペスウイルスの複製を完全に阻害することが実験で明らかになっています。 |
オリーブリーフ オイル |
オリーブリーフに含まれているオレウロペインというポリフェノールは、ヘルペスウイルスに対し抗ウイルス作用があり、ヘルペスの発生を抑えます。 |
ユーカリオイル |
再発性ヘルペス感染における抗ウイルス剤としての可能性が期待できます。 |
ペパーミント (ハッカ)オイル |
抗ウイルス剤として、再発生ヘルペスの局所治療に適しています。 |
オレガノオイル |
ヘルペスや帯状疱疹を収縮させ、炎症を軽減し、治癒スピードを早めます。 |
タマヌオイル |
ヘルペスや帯状疱疹の痛みを和らげ、切り傷や擦り傷、水疱、湿疹を改善します。 |
ニガヨモギ(ワームウッド)オイル |
ヘルペスウイルスの活性化を抑え、ウイルスの拡散を阻害する効果があります。 |
ティーツリー オイル |
殺菌効果があり肌を清潔に保ち、ヘルペスの増殖を抑えます。 |
ショウノウ(カンファー)オイル |
ヘルペスウイルスの増殖を抑えることが実験で証明されています。 |
ローズマリー オイル |
ヘルペスや帯状疱疹の症状を軽減し、炎症の再発・悪化を防ぎます。 |
グレープフルーツシードエキス(GSE) |
ヘルペスウイルスによるうずきやかゆみなどの不快感を軽減し、治癒を促進します。 |
ビタミンC |
ヘルペスや帯状疱疹によって荒れた皮膚の修復を行います。帯状疱疹による神経痛に効果が期待できます。 |
ミツロウ |
皮膚を柔軟にし、保湿、殺菌する作用があります。医薬品としても、ヘルペスの炎症、傷の治癒に使われます。 |
まとめ
性器ヘルペスは、「一度感染すると一生つきまとう性感染症」のイメージがあり恐れられたこともありましたが、近年では原因ウイルスである単純ヘルペスウイルスへの理解が深まり、比較的コントロールが可能な「ウイルス感染症」として扱われるようになりました。
初感染の後も人体の神経節に潜み続け、再発を繰り返してしまうことが特徴となります。その症状は性器を患部とした水疱、腫れ、かゆみ、痛みなどになりますが、再発を繰り返していくうちに抗体ができ、自覚症状がなくなることもあります。自覚症状のあるなしに関わらず感染性は高く、感染経路は性交渉となるため、自身やパートナーに感染履歴がある場合はコンドームの使用が必須となります。妊娠中に性器ヘルペスに初感染すると胎児や新生児に感染してしまう可能性が高くなるため、特に注意が必要です。
ヘルペスウイルス研究において、アミノ酸の一種であるリシンの経口摂取やエッセンシャルオイルの局所外用が性器ヘルペスの再発予防や治癒期間短縮に有効であることが分かっています。免疫不全を引き起こす病気を合併していたり、妊娠中であれば再発の度に医師による治療が必要になったりしますが、再発予防という観点では健康・不健康、妊娠している・していないに関わらず、リシンを常用することでヘルペスウイルスを抑制できることが知られてきました。
性器ヘルペス感染履歴のある患者は日々再発予防対策に必死になり、ノイローゼ気味となりがちですが、それがストレスとなり免疫力が落ちてしまったり、生活の質が下がったりしてしまうことが懸念されます。身体的・精神的ケアの両方が必要となるため、継続しやすい再発予防策を取り、万が一の再発に備えておくことが重要となるでしょう。